データセンターの非常用電源:発電機パッケージに求められる性能

データセンターの非常用電源:発電機パッケージに求められる性能

データセンターは、一つの約束を中心に設計されています。それは、IT負荷を決して止めないことです。商用電源の停電は一瞬で終わることもあれば、数日続くこともあり、施設はサーバーに気づかれることなく、そのどちらも乗り切らなければなりません。この約束を守る設備は一つのチェーンを構成しています。UPS、開閉装置、発電機セット、そしてそれらの発電機をいつでも運転できる状態に保つすべての設備です。本記事では、このチェーンのうち非常用発電機の部分と、待機中の発電機セットが必要なときに実際に機能するかどうかを左右する補機システムについて解説します。

電源チェーンの仕組み

商用電源が失われると、UPS(バッテリーまたはフライホイール)が直ちに重要負荷を引き継ぎます。その役割は、発電機セットが始動し、定格回転数と定格電圧に達して母線に接続されるまでの短い時間を橋渡しすることです。その後、商用電源が復旧して安定するまで発電機が施設に電力を供給し、負荷が商用電源に戻された後、発電機セットはクールダウン運転を経て停止します。

UPSによる橋渡しは意図的に短く設計されているため、発電機パッケージは毎回確実に始動し、許容できない電圧・周波数の低下を起こさずに大きな負荷投入を受け入れ、停電が続く限り運転し続けなければなりません。これら三つの要件はいずれも、エンジン自体と同じくらい補機システムに左右されます。

定格と冗長性

発電機セットの定格はISO 8528-1に基づいて定められ、この規格では非常用(エマージェンシースタンバイ)、常用(プライム)、連続(コンティニュアス)の各運転が区別されています。データセンターの停電はいつ終わるか予測できないため、多くのエンジンメーカーは、規定の負荷で時間の制限なく運転できるデータセンター専用の定格も公表しています。プロジェクトで選択された定格によって、エンジンとオルタネーター、そしてそれに合わせて容量を決めなければならない冷却・排気・燃料システムが決まります。

冗長性は負荷を基準に表されます。N台の発電機セットで負荷を賄い、N+1では予備を1台加え、2Nではシステム全体を二重化します。Uptime InstituteのTier分類で定義されているような高い冗長性レベルでは、施設を発電機による保護から外すことなくメンテナンスを実施できることも求められます。これは、燃料、冷却、制御の各システムの配置と切り離し方法に影響します。

エンジンを取り巻くもの

発電機セット単体では、非常用電源システムにはなりません。いつでも運転できる状態であるためには、次のものが必要です。

  • エンジン予熱:HTおよびLTの冷却回路を始動温度に保ち、エンジンが速やかに始動し、熱応力なく負荷を受け入れられるようにします。
  • 清浄で、いつでも使える燃料:エンジンの近くに置かれたベースタンクまたは燃料小出槽、大容量貯蔵タンクからの移送、そして数年間貯蔵されることもある燃料から水分や汚染物質を除去するポリッシング。
  • 燃焼用空気と冷却空気:給気フードと消音装置を通して供給し、熱風は給気側へ再循環させることなく排出します。
  • 排気システム:エンジンの背圧制限値に合わせて設計し、サイレンサーを備え、地域の許可で求められる場合にはNOx低減のためのSCRを組み込みます。
  • 補機電気システム:ポンプ、ファン、ヒーター、照明用のMCC盤と、出力経路を保護する遮断器盤。
  • 保護エンクロージャー:これらすべてを一つにまとめ、サイトで静かに、かつ保守しやすい状態に保ちます。

これらはいずれも、エンジン自体がまったく健全であっても非常用システムが機能しなくなり得るポイントです。冷えたエンジン、詰まった燃料フィルター、過熱したコンテナ内部は、機械的な故障と同じように確実に発電機セットを停止させます。

サイトに合わせた設計

データセンターはますます都市の近く、そして利用可能な系統容量の近くに建設されるようになっており、それに伴い敷地境界での騒音や排出ガスに対する規制が厳しくなっています。同時に、大規模なキャンパスでは、限られた敷地により多くの、より大型の発電機セットが必要になります。そのため補機システムは、設計外気温度、標高、規定距離における騒音目標値、許可で定められた排出ガス規制値、オーナーが求める燃料自立時間といった、個々のサイトの条件に合わせて設計する必要があります。

まとめ

データセンターの非常用電源は、商用電源の停電直後の数秒間と、その後に続く数時間で評価されます。そこに至るには、発電機セットとその補機システムを一つのパッケージとして扱い、ともに設計し、ともに試験し、ともに保守することが重要です。AXON Technicは、まさにその目的のために、お客様が選定した発電機セットを中心にコンテナと補機システムを設計しています。プロジェクトについてのご相談は、当社チームまでお問い合わせください。

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